私がこの業務を行うようになった15年ほど前からずっと右肩「下がり」で値下げ傾向でしたが、近年じわじわと上昇しており、今回過去に例がないくらいの上げ幅となりましたが、この機会に少し考察。
サブスクなどの影響により1コンテンツあたりの単価が数字に出せないくらいの小さい金額になっている反面、メディア(CDなど)の販売価格はそれほど変わっていない訳ですが、メジャー・インディーを含めた業界全体としての生産数は激減しています。製造工場側からすると原材料の高騰と人的・物的資源の維持管理は並大抵ではないんだと思います。実際工場の規模縮小は数年前から進んでおり、熟練技能者の確保も難しくなっておりますので、高品質を維持するのは私たちのような間に立つ事業者からするとますます困難になっています。
とは言え、以前よりことあるごとに申しておりますが、アーティストグッズとしての一定の需要があるため下げ止まり傾向だと考えており、今後も当分はこの傾向が続くと予想していますので、90年代の生産体制の維持は不可能でも、ある一定数を賄う規模に縮小することで一定の需要には対応していけるのでしょうが、そうなるとますます製造コストが上がるの想像に難くないところです。
今回の料金改定では工場が関わる部分以外の様々なオプション類は据え置きとしました。しばらくはこれで様子見させていただきますが、また状況に応じて柔軟に対応していきたいと思っておりますので、どうか今後ともよろしくお願い申し上げます。<村上喜洋>